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インド北境カシミール

インド北境カシミール

日本の紡績工場 (1930年頃)

日本の紡績工場 (1930年頃)

原毛の生産地

原毛の生産地

ベビーカシミア

ベビーカシミア

アラシャンカシミア

アラシャンカシミア

アルバスカシミア

アルバスカシミア

カシミア (Cashmere)

カシミアの起源

 インド北境カシミールの首都スリナガール付近に生息する山羊の毛を製品化し、シルクロードを通じてローマに運び、時の貴人に愛好されたことからカシミアの名が起ったと云われています。

 また「ローマのジュリアス・シーザー」がカシミアスカーフを重宝していたこと。 最初の手織りスカーフがカシミールから運ばれたこと。 さらに15世紀 「ガムール帝国 バブール皇帝」の時代にはインドにカシミア産業があり、約6万人が作業に従事していたことなど、様々な記録からもカシミアの起源が判明しているようです。

 18世紀になるとカシミアの衣類は、「東インド会社」の軍人と一般市民によってイギリスで普及し、西ヨーロッパ地域での使用が始まります。 しかしイギリスでは生産設備が整っていたものの、オリジナルが持つ繊細な肌触りを実現出来ず、カシミア製品の流行は19世紀で衰退しますが、カシミアの繊維自体は姿を消すことなく残っていきます。

 その後、イギリス人やフランス人はカシミア山羊の輸入も試みますが、ヨーロッパにおいても、アメリカにおいても、豊かすぎる放牧地と温和な気候が品質の乏しい繊維を生む結果となり、カシミア特有の質感を保つことが出来ずに終わります。

カシミアの産地と原毛

 カシミア山羊は主に中国・外蒙古(モンゴル)・イラン・インド・アフガニスタンなどの夏と冬の気温差が激しい山地に生息しています。 その中でも原毛の品質、管理の面において最も優れているのが、中国産と云われています。

 日本おいては、明治12年(1879年)に創立された東洋紡糸が、昭和5年(1930年)にカシミア糸の国内生産を初めて行っています。 そして日本で最も多く使用されている原毛はやはり中国産で、色別にするとホワイト、ライトグレイ、ライトフォーン(ベージュ系)、ブラウンの4色に分類され、各色の中で品質の等級分けがあり、中でもホワイトの一級が最高級になるそうです。

 最高級のカシミア原料は、「ベビーカシミア」、「アラシャンカシミア」、「アルバスカシミア」の三つとなります。

☆「ベビーカシミア」とは、生後5~6ヶ月頃のカシミア仔山羊から初めて刈り取られる産毛だけを集め、特別に整毛されたカシミアのことです。 通常のカシミアと比較すると、風合い・肌触りに独特の雰囲気を持ち合せた最高級の繊維です。

☆「アラシャンカシミア」は、内蒙古自治区西部のある特定の地域において産出される中国で一番細く、風合いの良いカシミアです。 その品質と希少価値は、「カシミアの中のカシミア」とも呼ぶべき最高級の原料となります。

☆「アルバスカシミア」は、「アラシャンカシミア」と同じ内蒙古自治区西部のある特定地域で産出されています。 中国で一番の光沢とヌメリ感のあるカシミアは、「カシミアの女王」とも呼ばれています。

 


参考文献
・スタイル社『エスカイア版20世紀メンズファッション百科辞典』日本語版
東洋紡糸工業 株式会社 ホームページ
株式会社 島精機製作所 ホームページ

 
 

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