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うんちく

平凡パンチ創刊号

1964年 平凡パンチ創刊号

1965年 MEN'S WEAR誌

1965年 MEN'S WEAR誌

1960年代の代表的なコート

1960年代の代表的なコート

1974年 Brooks Brothers カタログ

1974年 Brooks Brothers カタログ

「スプリング・コート(SPRING COAT)」

定番のステンカラー・コート

 ビジネス・コートの定番 「ステンカラー」とは、襟腰が高く、前が低く折り返る一枚襟をさす和製英語です。 STAND(立って) & FALL(落ちる)の襟と云う意味で、正式にはバルカラー・コートまたは、バルマカーン・コートとも呼ばれています。

 バルマカーンの語源は、1850年頃にスコットランドのインバーネス近郊で着られ始めたラグラン袖のコートを云い、日本では1964年頃からのアイビー全盛期に登場して以来、コートの定番となっていきます。 (※アイビーブームは、1964年に創刊した雑誌 「平凡パンチ」のIVY特集が始まりとも云われている。)

 形としては袖付けがラグランスリーブで、全体がフラットな動き易さに重点をおいたシルエットなっていることから、ビジネスマンに一番多く着られるコートでもあります。

 その他、定番コートには「トレンチ・コート」もありますが、「ステンカラー・コート」はシンプルなデザインで人を選ばないことからも、人気の理由となっています。 また素材もコットンからカシミアまで様々で、丈も若い方に流行のショートからコート本来の膝下までと、用途によって選択に幅があることも魅力の一つです。

 現在では、スーツスタイルにダウンやダッフル・コートなど、カジュアルでスポーティなコートも着用されていますが、ビジネスマンには是非最初に購入して頂きたいコートでもあります。

 何故なら、紳士の国 英国では「フォーマル」と「カジュアル」の間に「ウォーキング」と云う区分けがあるそうですが、これは日本で云えば、さしずめ「ビジネス」のジャンルにあたると思われるからです。 そしてその位置にあるコートが、ステンカラーやトレンチではないでしょうか。

アクアスキュータムとバーバリー

 コートの代名詞と云えば「アクアスキュータム」と「バーバリー」で、この2社が19世紀末から20世紀初頭にかけて現代コートの原型を作り出しています。 とかくライバル視されてきた両社ですが、「ステンカラー・コート」においては、際立った違いはなく同じ様に見えます。

 しかし細部には違いがあり、特に「バーバリー」は釦留めの部分が多く、脇のスラッシュ・ウェルトポケットやセンターベント、そして襟先にも釦が使用されています。 一方「アクアスキュータム」は、シンプルさを追求していた様で、唯一胸の内ポケットを釦留めにしていたことが、購入する際の判断基準にもなっていたと云われていますが、定かでは有りません。

ダスター・コートとスプリング・コート

 「ダスター・コート」とは、「ほこり避けのコート」を云い、日本では春先のほこりが多い時期に着ることから、「スプリング・コート」とも呼ばれています。 オープンカー時代のヨーロッパで、ドライブに着用した丈の長いコートが始まりと思われます。

信濃屋のスプリング・コート

 どうしてもコートと云うと秋冬のイメージになりますが、当社では毎年「春のコート」を提案し続けています。 1970年代に取扱い始めた「アクアスキュータム」はもちろんのこと、「チェスターバリー」やイタリアの「シーラップ」など、その時々の時代に合ったコートも展開してきています。

 2000年代に入ると、定期的に綿ポプリンの「スプリング・コート」をオリジナルで作製しています。 また昨年はポリエステルで「パッカブル・コート」を久し振りに提案することが出来、ご好評を頂いています。

 


参考文献
・日本大百科全書 (小学館)
・平凡パンチ (1964年4月28日創刊号)
・MEN’S WEAR (1965年 75years of fashion)
・BROOKS BROTHERS カタログ (1974年SPRING &SUMMER)

 
 

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