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昭和の季節感。

タートルネックにノーフォートジャケット

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今の若い者は・・・

 今年の秋の長雨があがって、やっとジャケットやスーツで快適に歩ける季節になりました。

 コートを羽織ることもなく、暑くて上着を脱ぐこともなく、ローファーでもチャッカーブーツでもおかしくない、このシーズンが1年中で一番好きです。

 サージの紺ブレや肘あて付きのヘリンボーン、タートルネックにノーフォークジャケットなどなど、自分流に言わせていただくと「昭和のお洒落の楽しみ」が満ち溢れている季節ということになります。

 今の若い者は、というのは年寄りになった証拠だそうですが、自分が昭和の若者であった時代に比べて、今の若者はお洒落という感覚に欠けている人たちが多いように思えてなりません。

 思いつくままにあげてみると、

 着こなしがなってない(だらしない、サイズが合ってない、TPOにはずれている、服や靴のメンテナンスしていない、楽しそうに着ていない)。

 カラーコーディネイトができない(同系色、反対色、補色等の色の組み合わせができない、柄と無地、無地と無地、柄と柄のバランスを考えていない)。

 などなど、書いているだけでだんだん嫌になってきました。

 そういえば、昭和の映画やTVには参考になる着こなしのスターやタレントがいて、若者に影響を与えていましたが、最近は、映画やTVで、若者が参考になるような着こなしを見ることもあまりないなあと思い至りました。

四季の国に住んで

 若者がお洒落に敏感でなくなったのは、季節のせいもあるかと思います。
 昭和の夏はもっと暑かったし、冬は嫌になるほど寒かったと覚えています。

 冬、駅から自宅に帰る道で小学校のわきの坂(地元では学校坂と呼んでいます)を下るときに、下から吹き上げてくる寒風に耳の付け根が切れてしまい、駅を出ると、ニットの正ちゃん帽をかぶり、ウサギの毛の耳当てを付けるようにしたものです。

 冬のカウチンセーターもヘビーデューティなジャケットも、夏のバミューダショーツもデッキシューズも、必要から身に着けるようになったアイテムです。どうせ身に着けるならかっこよくしたいという矜持はありましたけれど。

 ですから余計に、ジャケットやブルゾンが楽しめるこの季節が来ると、心うきうきとしてくるのです。

 自分はネクタイが大好きなのも、元はといえば数少ないジャケットやブレザーがネクタイを替えることで、こんなに印象が変わるのかと気づき、コーディネイトする醍醐味を覚えたからだと思っています。

 このごろの夏はそんなに暑くないし、冬もたいして寒くはないように感じます。自宅でも、駅でも、会社でも、店舗でも、エアコンディショニングが行き届いていて、ほとんど季節感がありません。

 ニューヨークにいたころがまさにそうでしたが、そのためか夏でもタートルのセーターを着たり、冬でも半袖のTシャツを着ていたりして、街の季節感はどうなるのかと感じ、四季の国日本はこれだけは真似したくないものだと危惧したものですが。

 
著:小熊俊行(おぐま・としゆき)
大手広告代理店を経て、(株)マーベリック出版を設立。米国DC COM社と提携し「月刊スーパーマン」創刊。
1980年(株)バス・コーポレーションを設立、現在に至る。
東京ディズニーランド開業、横浜博覧会、関西国際空港開港等のプロジェクトに参画し、好意づくりのコミュニケーションを目指す。
また地域のまちづくりや活性化事業のアドバイザー等、生活者のニーズを満たすまちづくりや担い手づくりなどの支援活動に携わる。
トラッドなアイビーファッションの愛好者であり、2014年より(株)信濃屋の顧問を務める。
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